取った取られた――白熱・緊迫した試合になった、秋季千葉高校野球大会 準決勝「木更津総合-拓殖大紅陵」

 第70回秋季千葉高等学校野球大会(平成29年度)の準決勝木更津総合-拓殖大紅陵」が2017年9月30日(土)、千葉県野球場(千葉県千葉市)で行われ、共に千葉では強豪校同士の対戦となった。

 10時試合開始から1時間ほど過ぎた、11時頃に球場入り。その時点では、4回裏の拓殖大紅陵(以下、紅陵)の攻撃の回で、「4-3」で木更津総合が1点リードしていた。木更津総合が先行で、後攻は紅陵。

――追う紅陵の勢いが――

 5回表に木更津総合が2点追加しリードを3点差に広げ、紅陵は厳しくなる展開だったが、その裏(5回裏)紅陵は1点返し点差を2点に縮める。さらに。紅陵は6回裏にも、2アウトランナー2・3塁でライト前ヒットを放ち1点を返し、「6-5」と1点差に詰め寄りる

 しかし、迫る紅陵に対し木更津総合は7回表に1点入れ、「7-5」とリードを再び2点差に広げる
 それでも紅陵の追撃は凄かった。7回裏、紅陵はソロホームランで再び「7-6」の1点差に迫り、試合の行方は緊迫した展開に!? そして、さらに2アウト満塁とし、フォアボールの押し出しで1点を入れ、ついに「7-7」の同点に追いつく!

――緊迫した9回から――

 木更津総合はその後、満塁のチャンスをつくるものの得点できず、同点のまま9回に突入。
 9回は両校とも緊迫し白熱した回になった。9回表の木更津総合の攻撃では、0アウトから3塁打を放ち0アウトランナー3塁の大チャンスになった!? しかし、スクイズ失敗で3塁ランナーはアウトにされ、そのまま0点に抑えられる。
 「7-7」同点のまま―――9回裏の紅陵は、1点入れればサヨナラという回で、1アウトランナー2塁という1打ヒットが出ればサヨナラのチャンスをつくり、そこから2アウトランナー3塁のチャンスになったが、続くバッターはセンターフライで得点できず、「7-7」の同点のまま延長戦に突入!?

 10回は両校とも得点できず、11回表の木更津総合は、1アウトランナー2塁の場面にするも得点できず、その裏の紅陵は0アウトランナー2塁のチャンスから1アウトランナー3塁、2アウトランナー1・3塁にするも得点できずに、11回を終える。

 12回表の木更津総合は、2アウトランナー1塁にするも0点に抑えられる。
 12回裏の紅陵は、0アウトランナー1塁にし、送りバントで1アウトランナー2塁とチャンスを広げ、ここで試合が動いた! 続くバッターが左中間へのサヨナラ長打ヒットを放ち、「7-8」で紅陵が劇的なサヨナラ勝ちで試合終了!?

 試合は「木更津総合 7 - 8 拓殖大紅陵」で、紅陵が勝利し決勝へ進出

 試合後は、木更津総合の3位表彰式が行われた。

 試合は白熱した取った取られた、追いかけ追い抜かられた、緊迫した試合展開となった。その中、応援の様子も白熱した。特に紅陵の応援は習志野のブラスバンド応援と共に有名で、応援も楽しめる内容だった。
 木更津総合はオレンジ色の目立つカラーが特色で、応援もどことなくさわやかというか、リズミカルさを感じる内容。紅陵は濃い紅色でオリジナル曲も多い独特なブラバン応援が楽しめた。
 面白かったのが、対面からのブラバン応援の音とブラバン後方からの応援の音とは違うこと。紅陵の応援を後方から聞くと、太鼓の重低音が目立ち、重低音の迫力さを感じた。

 この日は、天気は曇り空で涼しい一日だった。昼過ぎぐらいから時より太陽の日差しが差し込んできたが、すぐに雲に隠れ涼しくなり、観戦には適した天気になった。