第91回 センバツがスタート! 「開会式」

 第91回 選抜高等学校野球大会が3月23日(土)から4月3日(水)まで、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催されました。

 開会式が行われた3月23日は寒くはありましたが、天気はよく、球児たちの晴れ舞台の開会式が楽しめました。

 9時になると、開会式が始まり、選手の入場行進が始まりました。

 入場行進曲には、「世界に一つだけの花」と「どんなときも。」をアレンジした曲。

 前年優勝校の大阪桐蔭全32校の入場行進が楽しめました。

札幌第一(北海道):2年ぶり3回目
札幌大谷(北海道):初出場
八戸学院光星(青森):3年ぶり10回目
盛岡大付(岩手):2年ぶり5回目
春日部共栄(埼玉):22年ぶり3回目
山梨学院(山梨):5年ぶり3回目
習志野(千葉):10年ぶり4回目
国士舘(東京):10年ぶり9回目
横浜(神奈川):5年ぶり16回目
桐蔭学園(神奈川):16年ぶり6回目
星稜(石川):2年連続13回目
啓新(福井):初出場
東邦(愛知):2年連続30回目
津田学園(三重):17年ぶり3回目
龍谷大平安(京都):3年ぶり41回目
福知山成美(京都):5年ぶり3回目
市立和歌山(和歌山):3年ぶり6回目
智辯和歌山(和歌山):2年連続13回目
履正社(大阪):2年ぶり8回目
明石商業(兵庫):3年ぶり2回目
米子東(鳥取):23年ぶり9回目
市立呉(広島):2年ぶり2回目
広陵(広島):6年ぶり24回目
高松商(香川):3年ぶり27回目
松山聖陵(愛媛):2年連続2回目
筑陽学園(福岡):初出場
大分(大分):初出場
明豊(大分):10年ぶり3回目
日章学園(宮崎):初出場
石岡一(茨城):初出場(21世紀枠)
富岡西(徳島):初出場(21世紀枠)
熊本西(熊本):初出場(21世紀枠)

 選手たちがセンターに集まった後、国旗・大会旗の掲揚前年優勝校(大阪桐蔭)の校旗掲揚が行われました。

 そして、選手たちがマウンド方向に一斉に行進

 前年優勝校の大阪桐蔭から優勝旗返還、前年準優勝校の智弁和歌山から準優勝旗返還が行われました。

 大会会長の丸山 昌宏氏の挨拶。

みなさん、おはようございます。平成最後の春、第91回選抜高等学校野球大会がいよいよ始まります。まず、32校のみなさん、出場おめでとうございます。今や、春の代名詞となったこの選抜は大正13年に産声を上げ、選手とファンが一体となって支えてくださったことで、途中戦争による中断はありましたが、大正、昭和、平成と時代をつなぎ、歴史を刻んでまいりました。平成の選抜の歴史を振り返ってみましても、様々な出来事がありました。今回の入場行進曲には、春に使われた曲の中から時代を象徴する2曲が選ばれました。その一つ、「どんなときも。」が行進曲でした平成4年の64回大会では、外野のラッキーゾーンが撤去され本塁打は激減しましたが、石川県星稜高校の松井選手が3本の本塁打を放ちました。そして、もう一つの曲、「世界に一つだけの花」が行進曲でした平成16年の76大会では、宮城県東北高校のダルビッシュ有投手がノーヒットノーランを達成しました。両選手をはじめとして、一昨日引退を表明しましたイチロー選手など、この甲子園を巣立った選手たちが堂々と世界で活躍する時代となりました。一方で、平成13年の73大会から21世紀が設けられ、出場校の多様化がはかられました。また、一昨年の89回大会から女子マネージャーが甲子園の練習に参加することができるようになりました。しかし、それ以上に私たちには忘れてはならない歴史があります。昨年の西日本豪雨、北海道胆振東部地震など、災害が多発しました。24年前には阪神淡路大震災、そして、8年前には東日本大震災という未曾有の災害に見舞われました。大会開催そのものが危ぶまれる事態でしたが、野球を通じて少しでも被災地のみなさんの力になりたいという、選手のみなさんの強い思いが全国に共感の輪を広げ、開催の危機を乗り越えてきた時代でもありました。さあ、平成最後の選抜、平成最後の甲子園です。自分の力を信じ、仲間との絆を信じて、精一杯戦ってください。この大舞台での経験が、新しい時代に向けて、みなさんが大きく飛躍するきっかけとなってくれることを心から願っています。最後になりましたが、今年もたくさんの応援バスを受け入れてくださっている地域のみなさん、そして、審判員のみなさん、警察消防はじめ、この大会を支えてくださっている全てのみなさんに心から感謝をし、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

 柴山 昌彦・文部科学大臣からのお祝いの言葉。

みなさん、おはようございます。本日ここに、平成最後となる第91回選抜高等学校野球大会が盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。高校野球の聖地である、甲子園出場を果たされたみなさん、誠におめでとうございます。長い歴史を有する本大会は、選抜という愛称とともに、広く国民に親しまれ、今や我が国の春を代表する国民的行事となっています。みなさんの先輩方の郷土の期待と誇りを胸に、全力、ひたむきにプレーする姿は、日本中に感動を与えてきました。今度はみなさんの番です。これまで支えてくださったご家族、母校、郷土の方々への感謝の気持ちも忘れることなく、全国の高校球児の代表として、フェアプレー精神のもと、相手や仲間を尊重し、努力の成果をいかんなく発揮してください。また、全国から集まった仲間たちとの交流を深め、本大会の後においても、この得がたい経験を礎に、生涯にわたってスポーツを親しむ、豊かなスポーツライフを実現されることを願っています。そして、この中から次の世代のイチロー選手が巣立っていくことを願ってやみません。結びに、本大会の開催に尽力された、公益財団法人日本高等学校野球連盟、及び、株式会社毎日新聞をはじめとする多くの関係のみなさまへ、敬意と感謝の意を表しますとともに、本大会の成功を心より祈念申し上げましてお祝いの言葉といたします。平成31年3月23日、文部科学大臣、柴山昌彦。

 八田 英二・日本高等学校野球連盟会長の励ましの言葉。

みなさん、おはようございます。選抜大会は回を重ねて91回を迎えました。100回に向けて新たなステップを振り出すとともに、平成最後の大会でもあります。平成には、国の内外にも、天地にも、平和が達成されるという意味があると聞いています。昭和の時代に経験した太平洋戦争のような戦火はありませんが、阪神大震災、東日本大震災、西日本豪雨災害など、大きな自然災害が次々と列島を襲いました。くだんの生活がなくなり、野球がやりたくてもできなくなった子供たちが、この平成の時代にもいたことを、私たちは決して忘れることはできません。高校球児のみなさんには、改めて野球が楽しめる喜び、また多くの高校の中から選ばれて、ここ阪神甲子園球場でプレーできる喜びを、ぜひとも噛み締めてください。今年の大会は、初出場が8校、10年以上のブランクを埋めて出場したのが7校。フレッシュな顔ぶれや久しぶりで懐かしいユニフォームを目にすることができました。一方で、連続出場は4校と少なく、初めて球場の土を踏む選手たちが例年以上に多くなりました。憧れの大舞台で緊張もするでしょう。思うようなプレーができないかもしれません。しかし、失敗してもかまいません。若者にとって、失敗の経験から学ぶことは、少なくありません。果敢に挑戦することが大切です。ところで、高校野球の魅力とはいったい何でしょうか? 私は球児たちの純粋に白球を追うひたむきな姿勢、そして、試合ごとにたくましく成長していく姿が人々の心に響き、感動をもたらすところだと思います。若者にとって、チャレンジがなければ、成長はありません。こちらの士魂の優勝旗には、勝利をあらわすヴィクトリーの文字が記されています。活気溢れるバイタリティー、冒険を恐れないベンチャーがヴィクトリーへとつながります。みなさんのハツラツとしたプレーが、大正から昭和、そして、平成へと続いてきた高校野球の素晴らしさを次の時代に伝えていくことになります。ぜひとも、3つのVを心に刻んで、試合に全力を尽くしてください。みなさんの未来は、今この瞬間から始まります。最後になりますが、球場に足を運んでいただいた多くの観客のみなさま、そして、高校野球をこよなく愛してくださる全国のファンの方々には、全力プレーの球児たちに惜しみない声援と拍手を送っていただくお願い申し上げ、激励の言葉とさせていただきます。健闘を祈ります。

 出場32校を代表して広陵の秋山 功太郎選手の選手宣誓

宣誓。91回を迎えたこの選抜大会は平成を締めくくる大会です。今まで多くの先輩方が紡いできた伝統を、私たちは受け継ぎ、新たな時代を築いていきます。今、私たちはたくさんの方々に支えられ、憧れの場所に立っています。汗と涙を流し、励ましあった仲間。いつも支えてくれる家族。応援してくださる全国の方々に「ありがとう」の気持ちで、平成最後の甲子園を、最後まで諦めず、正々堂々戦い抜きます。そして、高校生らしいハツラツとしたプレーで、日本中に笑顔の花を咲かせることを誓います。平成31年3月23日、選手代表、広陵高等学校 硬式野球部主将 秋山功太郎。

 大会歌「今ありて」が歌われました。

 最後に、選手退場で開会式が終わりました。

(内容は違う場合があります)