投手戦で土壇場で延長戦に突入する白熱した展開、第90回センバツ「智辯学園 – 創成館」(3回戦)

 第90回記念 選抜高等学校野球大会が3月23日(金)から4月4日(水)まで、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催されました。

 今年は第90回の記念大会ということから、出場校が例年より4校多い36校が出場。

 3月30日(金)(大会8日目)の第3試合には、3回戦智辯学園(奈良) – 創成館(長崎)」の試合が行われました。
 智辯学園は先攻(一塁側)で3年連続12回目の出場。初戦の2回戦は日大山形(山形)に5 – 3で勝利。これまでの選抜大会では優勝1回、13勝10敗、全国高校野球選手権大会には18回出場し、21勝18敗。創成館は後攻(三塁側)で4年ぶり3回目の出場。初戦の2回戦は下関国際(山口)に3 – 1で勝利。これまでに選抜大会では0勝2敗、全国高校野球選手権大会には1回出場し、1勝1敗。

 智辯学園の1回表は、レフトフライ、三振と2アウトになるも、左向選手は内野安打で出塁(1塁)すると、2塁に盗塁。続く藤村選手はフォアボールで2アウトランナー1・2塁に。さらに、1塁ランナーと2塁ランナーがダブルスチールを成功させ、ランナー2・3塁のチャンスに広げる。しかし、続く岡野選手はセンターライナーに倒れ先制点を奪えず(智 0 – 0 創)
 創成館の1回裏は、先頭の峯選手がレフトフライに倒れるも、続く藤選手は出塁(1塁)。その後は、サードゴロ、レフトフライに倒れ、チェンジ(智 0 – 0 創)
 2回表の智辯学園は、先頭の塚本選手がライトフライに倒れるも、続く吉村選手はセンターへの2塁打を放つ。伊原選手はフォアボールで1アウトランナー1・2塁に。しかし、小口選手は三振、2塁ランナーが3塁に盗塁するも失敗し、チェンジ(智 0 – 0 創)
 2回裏の創成館は、先頭の野口選手がレフトヒットを打ち出塁(1塁)すると、続く鳥飼選手は送りバントを決め、1アウトランナー2塁のチャンスをつくる。その後、平松選手は三振、徳吉選手はセンターフライに倒れ、先制点ならず(智 0 – 0 創)

先制は智辯学院

 智辯学園の3回表は、先頭の坂下選手はショートゴロに倒れるが、続く畠山選手はセンターヒットを放ち出塁(1塁)するも、2塁へ盗塁失敗し、2アウトランナーなしに。続く左向選手はフォアボールで1塁へ出塁すると、藤村選手がレフトへの2塁打を放ち、1点先制(智 1 – 0 創)。続く岡野選手はセカンドゴロでチェンジ(智 1 – 0 創)。智辯学園が先制点を奪った!

 先制点を奪われた創成館の3回裏は、先頭の代打・松浪選手はライトフライに倒れるも、続く峯選手はレフトヒットで出塁(1塁)。藤選手はセカンドゴロに倒れるが、1塁ランナーは2塁へ。しかし、松山選手はファールフライに倒れ、追いつけない(智 1 – 0 創)
 4回表の智辯学園。創成館のピッチャー、酒井投手に交代。智辯学園の先頭・塚本選手はショートゴロに倒れるが、続く吉村選手はフォアボールで出塁(1塁)。伊原選手は三振するが、小口選手は出塁し、2アウトランナー1・3塁のチャンスに。しかし、坂下選手はピッチャーゴロに倒れ、得点できず(智 1 – 0 創)
 4回裏の創成館は、ファールフライ、セカンドフライ、ショートゴロと三者凡退に倒れる(智 1 – 0 創)
 智辯学園の5回表は、先頭の畠山選手は内野安打で1塁へ出塁。続く左向選手は三振し、1塁ランナーが2塁に盗塁するも失敗し、2アウトに。藤村選手はフォアボールで出塁(1塁)。続く岡野選手はセンターフライに倒れ、チェンジ(智 1 – 0 創)
 創成館の5回裏は、バントで1塁に出塁すると、続く徳吉選手は送りバントを決め、1アウト2塁のチャンスをつくる。さらに、酒井選手はレフトヒットで出塁し、ランナー1・3塁のチャンスに広げる。続く峯選手はデッドボールを受け、1アウト満塁のチャンスに。しかし、藤選手はファーストフライ、続く松山選手はファーストゴロに倒れ、得点できず(智 1 – 0 創)
 満塁のピンチをしのいだ智辯学園の6回表は、センターフライ、三振、セカンドゴロと三者凡退に(智 1 – 0 創)
 6回裏の創成館は、三振、センターフライ、三振と三者凡退に(智 1 – 0 創)

 7回表の智辯学園は、セカンドフライ、三振、ライトフライと三者凡退(智 1 – 0 創)
 7回裏の創成館は、ショートフライ、三振、セカンドゴロに倒れ三者凡退(智 1 – 0 創)
 智辯学園の8回表は、先頭の左向選手がセーフティバントを試みるも失敗、後続もサードライナー、三振と三者凡退に(智 1 – 0 創)。創成館の守備がすごい。
 8回裏の創成館は、先頭の峯選手はライトフライに倒れるも、続く杉原選手はフォアボールで出塁(1塁)するも、続く松山選手は三振に倒れ、1塁ランナーも盗塁失敗し、チェンジ(智 1 – 0 創)
 9回表の智辯学園は、ショートゴロ、センターフライ、三振と三者凡退に倒れる(智 1 – 0 創)

土壇場に創成館が追いつき、延長戦に突入

 同点に追いつかなければ負けが決定する創成館の9回裏は、先頭の深見選手がレフトヒットで出塁(1塁)すると、続く野口選手もレフトヒットで0アウトランナー1・2塁のチャンスをつくる。さらに、鳥飼選手が送りバントを決め、1アウトランナー2・3塁のチャンスに広げる。続く平松選手の打席で守備が落球し同点に追いつき(智 1 – 1 創)、ランナー2・3塁に。徳吉選手はフォアボールで1アウト満塁に。ここで智辯学園は川釣投手にピッチャー交代すると、創成館の代打・埜川選手を打ち取り、ダブルプレーでチェンジ(智 1 – 1 創)。土壇場で同点に追いつき、延長戦に突入。

 同点に追いつかれた智辯学園の10回表。創成館のピッチャー、川原投手に交代すると、智辯学園の先頭・小口選手をセカンドフライ、坂下選手をファールフライ、続く畠山選手をファールフライに抑えチェンジ(智 1 – 1 創)
 創成館の10回裏は、センターフライ、センターフライと2アウトになるも、松山選手がセンターへのサヨナラホームランを放ち、試合終了(智 1 – 2 創)。劇的な幕切れとなった。
(智=智辯学園、創=創成館)

 創成館が2 – 1 で智辯学園に勝利しました。

 投手戦で面白く、土壇場で同点になり、延長戦になると、劇的ホームランで幕切れ。

 一塁側の智辯学園の応援は、Cの文字とジョックロックのouenが楽しめました。三塁側の創成館の応援は、ブラバンがいい感じでした。

 試合の合間には、内野の電光掲示板に各校への応援メッセージが紹介されていました。
・智辯学園への応援メッセージ:「自信を持って戦って下さい!応援しています!」「全力プレーで!笑顔で頑張れ~!!」「打線期待しています。打ち勝ち優勝に突き進んで下さい。」「がんばれ!智弁!五條から応援してるよ!」「お隣さんですので応援しています。頑張れ智弁学園」「チーム打率No.1!!持ち前の繋ぐ野球で一戦必勝、頑張れ智辯!!」「鍛え上げられた鉄壁の守備が見たい!!
・創成館への応援メッセージ:「頑張れ創成館!負けるな創成館!」「創成館ファイト!甲子園を楽しんで!」「力の限り頑張れ!創成館、応援しています」「優勝期待してまっせ」「選抜初勝利おめでとう!勝ち進め創成館。」「頑張れ頑張れファイトだ~オー」「全力を出し切って感謝し、甲子園の大舞台で頑張ってください!」「頑張れ創成館!紫紺の優勝旗を長崎へ!!

 13時54分に始まり、16時2分に試合終了。観客数は17000人。