第90回記念選抜高校野球の出場校はどんなチーム?~関東、東京~

 3月23日(金)から4月4日(水)まで阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で、「第90回記念 選抜高等学校野球大会」が始まっています。
 大会観戦の参考になればと、36校出場している中の関東、東京のチームについてをおおまかにまとめてみました。

明秀日立(茨城:関東):関東大会準優勝。昨秋の関東大会で、1回戦から準決勝まで3試合連続逆転勝ちし勝負強い。
(私立。春夏通じて初出場。1925年に助川裁縫女学校として創立。96年に男女共学となり野球部も創部)

國學院栃木(栃木:関東):昨秋は県大会優勝、関東大会8強。栃木大会から3投手で継投し、1試合平均の失点が1点台。昨秋の公式戦は本塁打0ながら、粘り強い打撃が持ち味。攻撃のレパートリーは多彩。無死一塁でも場合によっては強攻を選択する。小技も絡める。全員が3番打者タイプでバランスがいい。どこからでも得点できるのが強み。
(私立。18年ぶり4回目の出場。1960年創立の國學院大付属校。野球部も同年創部。夏の甲子園出場は85年の1回だけ。センバツは87、97、2000年に出場し、いずれも初戦突破)

中央学院(千葉:関東):関東大会初優勝。エースで4番の大谷選手は最速145キロの直球を投げ、高校通算23本塁打の左打者。フォークなどを織り交ぜて粘り強く投げる。昨秋の公式戦で11試合に登板し、7完投を含め80回を投げた。打線が上位から下位まで切れ目がない。出場チーム中ワーストタイの14失策。
(私立。春夏通じて初出場。1970年に開校した男女共学高。野球部創部は71年)

日大三(東京:東京):東京大会6試合中4試合でコールド勝ちして優勝。出場校2位の1試合平均9.78点と得点力がある。昨秋の関東大会6試合で60得点、1試合平均10得点。走塁は、東京大会6試合で盗塁6個。絶対的エースは不在。昨秋の都大会、継投パターンで勝ち上がった。投手陣に絶対的存在がいないため、昨秋公式戦1試合平均9.8得点の攻撃力、安定した守備力。旧チームから遊撃手のレギュラーで守備範囲が広い日置選手が守りの中心。
(私立。2年連続20回目の出場。1929年創立。センバツは38年に初出場し、71年に優勝。準優勝3回。夏の選手権は16回出場し、全国制覇2回)

慶應(神奈川:関東):昨秋は関東大会で4強。昨秋はほとんどの試合を1点差で勝ち抜いた。左腕・生井投手は直球は最速142キロ。縦と横に変化する2種類のスライダーとチェンジアップも操る。昨秋の公式戦は8試合54回3分の1を投げて61三振を奪い、奪三振率10.10。チーム打率は275。
(私立。9年ぶり9回目の出場。福澤諭吉が1958年、蘭学塾として創始した私立男子校。野球部創部は三田ベースボール倶楽部が結成された1888年。普通部、商工(旧制)時代を含めて夏の全国選手権に17回出場し、慶應普通部として1916年に優勝。夏の選手権は1916年に初出場初優勝を果たしたものの、春は2度(1960、2005年)の8強が最高。今年は高等学校が開設70周年。慶應義塾は創立160年。野球部の前身である三田ベースボール倶楽部も創部してから130年)

東海大相模(神奈川:関東):秋の公式戦のチーム打率は382で、本塁打は出場校中2位の13本。11試合中8試合でコールド勝ちを収めた。森下選手は、高校通算44本塁打の右打者。昨秋は出場選手2位タイ(対象は打数が公式戦数の2倍以上)の5本塁打、24打点はトップタイで、三振数は0。 吉良選手らを加えたクリーンアップで44打点とチーム全87打点の半分以上をたたき出している。出場校2位の1試合平均2.27盗塁。防御率トップは右腕・齋藤投手の防御率0.00。最速142キロの直球と多彩な変化球で的を絞らせず、被安打も1位。チーム全体では公式戦11試合で8失策。県大会4回戦以降、2点差以内の勝利が続いた。
(私立。7年ぶり10回目の出場。 1963年に開校した東海大付属校。野球部も同年創部。夏の選手権に10回出場。2015年の2度、全国制覇した。センバツはこれまで9回出場し、優勝2回)