帝京が一気に流れを引き寄せたが、明大中野も反撃した展開に、秋季東京都高校野球大会「明大中野-帝京」

 秋季東京都高等学校野球大会3回戦明大中野-帝京」が2017年10月28日(土)、明治神宮第二球場(東京都新宿区)で行われた。

 先攻は帝京(三塁側) 、後攻は明大中野(一塁側)。強豪校・帝京に対し、明大中野がどう戦うか、が注目だった。

 

 天気は曇り空で、予報では雨模様になるという肌寒い中、試合が始まった。

 帝京は1回表、1アウトランナー2塁のチャンスをつくるものの得点できず0点に抑えられる。明大中野は1回裏の2アウトの場面で、2塁打の長打を放ち先制のチャンスをつくる。すかさず、帝京はピッチャーをエースの松澤投手に交代。明大中野は送りバントでランナーを3塁に進めるものの、帝京の松澤投手に0点に抑えられる。
 続く2回表の帝京は、2アウトランナー2塁のチャンスをつくるものの得点できず……。2回裏の明大中野は、1アウトでセンターへヒットを放ち、1アウトランナー1塁に。続くバッターもセンター前ヒットを放ち、1アウトランナー1・2塁のチャンスをつくるものの、得点できず「0-0」のまま、3回へ。

―――帝京が一気に流れを引き寄せた――

 流れはまだ両校とも掴みきれない状態だったが、3回に試合は動いた。
 帝京は3回表、1アウトの場面にセンターへ2塁打となるヒットを放つと、続くバッターもレフトへヒットを放ち、ランナー1・3塁のチャンスをつくる。続くバッタはフォアボールで満塁のチャンスとなった帝京は、ライトへヒットを放ち1点先制0-1)。さらに満塁で、続くバッターはファーストゴロに打ち取られたが、悪送球でさらに1点追加0-2)し、1アウト満塁が続く。さらに、帝京はセンター越えの左中間への3塁打を放ち、一挙3得点し、「0-5」と明大中野を突き放し、帝京は一気に流れを引き寄せる
 5点差にされ、すぐにも反撃したい明大中野だったが、3回裏はランナー1塁にするも得点できずに0点に抑えれる。

 4回は両校とも0点に抑えられ、5回表の帝京は1アウト3塁のチャンスで、センターへヒットを放ち、さらに1点追加し6点差に広げ、明大中野を突き放す0-6)。
 さらに突き放された明大中野だったが、5回裏も2アウトランナー3塁のチャンスをつくるものの、最後は三振に倒れ、得点できず、「0-6」のまま。
 小雨が降り始める中、6回表、明大中野はピッチャーを交代。帝京は6回表、2アウトランナー1塁にするも得点にはつながらず。6回裏の明大中野も1アウトランナーなしの場面から、フォアボールでランナー1塁とし、続くバッターはレフトへヒットを放ち、ランナー1・2塁のチャンスをつくるものの、得点することができずに、「0-6」は変わらず。小雨の勢いが弱まってきた7回表、帝京も0点に。

―――明大中野の反撃!?――

 ここまで0点に抑えられていた明大中野は、7回裏に大反撃を起こす。
 0アウトからレフトへヒットでランナー1塁にしてから、続くバッターもレフトへヒットを放ち、ランナー1・2塁のチャンスに。さらに、続くバッターに対し、帝京の松澤投手はフォアボールを与え、0アウト満塁のピンチを迎える。続くバッターを松澤投手は三振に取り、1アウトにするものの、次のバッターにセンターへヒットを打たれ1点返され「1-6」に。満塁のまま、明大中野はさらに左中間への2塁打を放ち、一挙に3点を返し、「4-6」と2点差に詰め寄る。その後、1アウトランナー1・3塁にチャンスを広げるものの、この回の明大中野の反撃はここまで。
 しかし、試合は分からない展開になった。

 8回表の帝京は2アウトランナー1・2塁のチャンスにするも0点に抑えられ、8回裏の明大中野も2アウトランナー1・2塁にするも得点できず、「4-6」のまま、9回へ。

 小雨は止み、まだ2点差と試合の行方は分からない状態だった9回。
 帝京は9回表、0アウトから2塁打を放つ。そこから、2アウトランナー満塁にチャンスを広げた帝京は、3点追加となる長打を放ち「4-9」とリードを5点差に広げる
 9回に5点差に広げられた明大中野は、ランナー1塁にするも、反撃できず、「4-9」で試合終了。

 帝京が「9-4」で明大中野に勝利した。

 帝京が一気に流れを持って行ったかと思いきや、明大中野も反撃し流れが分からない展開にしたのはさすが。しかし、9回の帝京の追加点は強かった!

 両校とも、ブラスバンド応援はなかった。