接戦だった展開に、9回に大きく動いた、秋季東京都高校野球大会 決勝「佼成学園-日大三」

 秋季東京都高等学校野球大会決勝佼成学園-日大三」が2017年11月5日(日)、明治神宮野球場(東京都新宿区)で行われた。

 先攻は日大三(三塁側)、後攻は佼成学園(一塁側)。強力打線の日大三と勢いのある佼成学園との戦い。

 試合は12時に開始した。
 日大三は1回表、1アウトからフォアボールで出塁すると、続く3番バッターはライトヒットを放ち、1アウトランナー1・2塁に。続く4番バッターがフォアボールで満塁のチャンスにするも、続く5番バッターはピッチャーゴロに打ち取られ、Wプレーで先制点ならず。
 佼成学園は1回裏、先頭の1番バッターがライトヒットを放ち1塁に進むと、続く2番バッターは送りバント。その送りバントで日大三のサードがエラーをし、0アウトランナー1・2塁のチャンスに。その後、1アウトランナー2・3塁とし、4番バッターがファストゴロを打ち、佼成学園が1点先制。この試合を佼成学園がまず動かす展開になった。

 すぐにでも追いつきたい日大三だったが、2回表は三者凡退に。
 一方、突き放したい佼成学園は2回裏、先頭の6番バッターがセカンドゴロの内野安打で1塁に出塁すると、続く7番バッターはレフトヒットを放ち、0アウトランナー1・2塁のチャンスをつくる。続く8番バッターは送りバントで2アウトランナー2・3塁とし、9番バッターがショートゴロを打ち、佼成学園が1点の追加点を入れ、「2-0」と2点差に広げる。流れは佼成学園に傾いており、佼成学園のつなぐ地味な攻撃が、日大三を苦しめている感じだった。

――日大三の反撃――

 何とか反撃したい日大三の3回表は三者凡退に終わった。日大三の応援がこの回、「Come on!」だったが、不発に……。
 佼成学園の3回裏も三者凡退に。日大三のピッチャーが好投してきて抑えた感じ。

 そして、日大三がここで見せた。4回表の日大三は、先頭の3番バッターが左中間への2塁打ヒットを放ち、0アウトランナー2塁とする。続く4番バッターもセンターへヒットを放ち、1点を返し「2-1」とする。その後、ランナー1塁の場面で、送りバントで1アウトランナー2塁とすると、続く6番バッターがレフトヒットを放ち、ランナー1・3塁のチャンスにし、続く7番バッターがセンターへヒットを打ち、日大三はついに「2-2」の同点に追いつく! さらにその後、2アウト満塁のチャンスで、1番バッターがライトヒットを放ち、1点追加し「2-3」とこの回、一挙3得点し逆転に成功。この回の日大三は雰囲気がどこか違った感じがし、つなげる攻撃が佼成学園を襲った。さらに、応援も熱くなって勢いがあった。

 逆転された佼成学園だったが、4回裏は三者凡退で反撃できず。
 リードする展開になった日大三の5回表は、佼成学園のピッチャー交代後、ランナー2・3塁にするも0点に抑えられる。
 5回裏の佼成学園は、ランナー1・2塁にするも得点できず。


 日大三の6回表は、三者凡退。

――佼成学園に勢いが!?――

 佼成学園の6回裏は、先頭の5番バッターがなんとレフトへのホームランを放ち、日大三に「3-3」の同点に追いつく!? 
 同点に追いつかれた日大三は7回表、2アウトランナーなしの場面で、4番バッターがライト越えの3塁打となるヒットを放ち、チャンスをつくるものの得点できず。日大三の応援が「Come on!」だったが、ここでも……。
 6回裏に同点に追いついた佼成学園の7回裏は、日大三のピッチャーが交代後、先頭の1番バッターはフォアボールで1塁に進むと、続く2番バッターは送りバントで1アウトランナー2塁のチャンスに。そこから3番バッターはライトヒットを放ち、ついに日大三に「4-3」と逆転し、再びリードする展開に!? 佼成学園は6回裏の同点ホームランから勢いに乗った感じだった。

 再びリードされる展開になった日大三は8回表、ランナー2塁のチャンスにするも0点に抑えられる。
 8回裏の佼成学園も三者凡退。

――日大三の猛攻が爆発!?――

 日大三は「4-3」で1点リードのまま9回へ。
 1点入れなければ、負けが決まる日大三は9回表、先頭の1番バッターがフォアボールで同点のランナーを出し、日大三の応援の勢いが盛り上がる。その後、0アウトランナー1・3塁のチャンスで、3番バッターがレフトヒットを放ち、ここにきて、日大三が「4-4」の同点に追いつく。ここから、日大三の怒涛の攻撃が大爆発する!? 0アウトランナー1・2塁の場面、4番バッターは右中間への2塁打を放ち、1点追加し「4-5」と逆転! さらに、ランナー2・3塁で、5番バッターはライトヒットを放ち、さらに1点追加4-6)し、ランナー1・3塁に。ここで、佼成学園はピッチャーを交代するが、続く6番バッターがショートゴロの内野安打で1点追加し「4-7」と3点差に広げ、ランナ-1・2塁に。続く7番バッターはデッドボールで0アウト満塁に!? 佼成学園はさらにピッチャーを交代させたものの、続く8番バッターはセンターへヒットを打ち、さらに2点追加し「4-9」に。その後、ランナー1・2塁の場面で、ワイルドピッチでランナー2・3塁になり、9番バッターはフォアボールでまた満塁に。続くバッターを佼成学園はようやく三振で1アウトにするも、続く2番バッターにレフトへの犠牲フライを打たれ、1点追加され「4-10」に広げられる。日大三の攻撃はここで終わらず、2アウトランナー1・2塁の場面、3番バッターがセンターへヒットを放ち、さらに1点追加し「4-11」と7点差に広げる。日大三はこの回、一挙8点の猛攻を見せた。8回裏までリードしていた佼成学園は9回表に逆転され、さらに大量リードされることになった。

 9回裏、何とか反撃したい佼成学園。先頭の9番バッターはショートゴロに倒れ、続く1番バッターもセカンドゴロに倒れ、残りは1アウトのみになってしまった。続く2番バッターがここで、レフトへのヒットを放ち、反撃を開始する。その後、ランナー2塁とし、3番バッターがライトへの3塁打となるヒットを放ち、1点返し「5-11」と6点差に縮める。しかし、佼成学園の反撃はここまで、最後は4番バッターはレフトへのフライに打ち取られ、試合終了。

 試合は、日大三が「11-5」で佼成学園に勝利し、優勝。日大三は7年ぶり、13回目の優勝となった。

 両校ともブラスバンド応援があり、日大三はブラスバンドチアリーダーの華やかな応援が楽しめ、佼成学園は男子校の迫力あるブラバン、口ラッパ応援が楽しめた。

 試合終了後には、日大三の優勝インタビューが行われ、閉会式が行われた。

 閉会式では、優勝旗授与表彰状授与などが行われた。

 閉会式後は、優勝した日大三準優勝した佼成学園の記念撮影が行われた

 肌寒かったが、晴天な天気だった。